ITERファンアートが海を渡り南フランスへ!
ITER fanart has traveled across the ocean to the South of France!
2025.12.27
いきものだものが描いたファンアートがITER(核融合炉)の建設サイトへ
今年2025年の6月、大阪関西万博2025、国際機関パビリオンに超大型国際プロジェクト「ITER(イーター)」が出展していたので、かねてよりのITERファンであった僕は僭越ながらファンアートを描いて現地に赴きお贈りいたしました。
そのファンアートが先日なんと、ITER(核融合炉)の建設サイト、南フランスのサン・ポール・レ・デュランスに渡ったのです…!
とても嬉しい&びっくりしたので、ITERとファンアートについて書きます。






「ITER(イーター)」とは?
「ITER」とは、核融合エネルギーが科学技術的に成立することを実証する為に、人類初の核融合実験炉を作っている超大型国際プロジェクトです。
核融合エネルギーは、原子核と原子核が融合するときに出るエネルギーを指し、将来的にこれを用いて持続可能で大規模なエネルギー元を確保しよう!そのための実験をしよう!というのが 「ITER計画」です。
この計画は、日本・欧州連合(EU)・米国・ロシア・韓国・中国・インドの7極(33ヶ国)が協力して進行していて、世界最大の核融合実験炉をフランスのサン・ポール・レ・デュランスに建設しています(2030年代に稼働予定)。

核融合炉とは?
よく聞く「原発(原子力発電)」は、原子核の分裂によって生じるエネルギーを取り出して利用するもので、1951年に実用化されました。それに対し、「核融合発電」は原子核の融合によって生じるエネルギーを電力に変換して利用しようというものです。
利点は、燃料を海水から得られること、二酸化炭素を出さないこと、原発のような事故を起こさないこと、高レベル放射性廃棄物を出さないこと、他の再生可能エネルギーと比べて大きなエネルギーを取り出せることです。
このエネルギー元を実際に手に入れるために、様々なタイプの核融合炉が考案され、世界中で研究がされています。この中で世界最大規模のものがITERです。

核融合炉のファンアート?
僕と核融合エネルギーとの出会いは中学生のころです。このころSIMCITYという都市シミュレーションゲームにはまっていて、これに登場する「核融合発電所」が最初でした。公害が少なくメルトダウン等の事故も起こさず、それでいて発電量は莫大。良い都市を作るためには、これ一択という発電所です。
ゲームから「核融合」にポジティブイメージを持った僕でしたが、少したって現実の世界で本当に「核融合エネルギー」を実現しようとしている人たちが沢山いることを科学雑誌Newtonで知ります。
「おいおい。なんてすごいことをやってるんだ…!」と心がときめいた記憶があります。
時は流れ、おじさんになりイラストレーターとして開業していた僕は、2025年万博の出展リスト中に、ITERを発見し、興奮して妻に早口で核融合エネルギーのすばらしさについてしゃべったところ「ファンアートを描いて持っていきな!」と言われ、「な、なるほど!」となったのが今回の行動の始まりでした。
ファンアート、喜ばれる。
とてもありがたいことに僕の描いたファンアートは暖かく迎えられ、那珂フュージョン科学技術研究所の井上副所長を始め、ITER日本国内機関、そしてフランスのITER建設サイトとファンアートは旅して、実際のITERトカマクピットを背景にITER機構 鎌田副機構長と一緒に写真を撮っていただくに至りました……!
緊張しながら描いたファンアートがこんなふうに受け入れられて本当に嬉しい&驚くと同時に、人生の中でも記念すべき経験をすることができました。
皆さま、本当にありがとうございます!これからも応援しています!

フュージョンエネルギーといきものイラスト
このイラストは、今までにないエネルギー、地球環境と人間の欲望の両方にやさしいエネルギーであるフュージョンエネルギーの姿を視覚化したものです。核融合実験炉のITERちゃんが、色々な生き物、人々に囲まれてその力を発揮する場面を描きました。

エネルギー問題は「生きもの好き」を苦しませます。
水力発電、風力発電、太陽光発電……持続可能エネルギーと呼ばれる発電方法は発電量が少なく、全てをこれで賄おうとすると施設が大規模になりすぎてそれがかえって環境を破壊するというジレンマがあります。化石燃料での発電はもちろん環境を破壊するし、原発は高レベル放射性廃棄物が出るし事故をした際のリスクが大きい、クリーンとされる発電も結局は環境を破壊するのです。
生きもの好きである僕は、消費を抑え生きものにやさしい環境を守りたい気持ちと、人として様々な夢を実現したいという気持ちの両方を持っていて、現在これらは矛盾しています。
この矛盾をある程度解消するのが核融合発電です◎
エネルギー源は海水から取れる重水素と、炉で作る三重水素、二酸化炭素を出さず、小さな施設で大きなエネルギーを取り出せて、低レベル放射性廃棄物は出るものの、メルトダウン等のやばい事故の心配なし(原理的に起こらない)。また、燃料が海水から取れるので石油をめぐる争いのようなものを避けられます。
ひとまずこれでしょう、と僕は思うのです。だからぜひ実現してほしい。これが僕のファン心です。
今後もファンアートを作るぞ!みんなも作ろう!ITERファンアート!
「核融合発電」は名前に「核」が入っているために「原子力発電」の仲間だと思われたりするのですが、二つは別物で「核融合発電」は「原子力発電」を過去にするものです。
こんなに夢のある人類の歴史を作る現場を表現者として描きたい。こういうイメージを伝えるためにイラストというのはあるんだろう。こういうのを伝えるためのイラストを、イラストレーターとして描いていきたいなと思いました。


